日本発のオープンソース自動運転技術の先駆企業であるTier IV株式会社(本社:名古屋市、代表取締役社長:武田一哉)と、台湾の光学映像機器ODM大手であるAbility Enterprise(本社:新北市、代表取締役会長:曾明仁)は、戦略的業務提携に関するMOUを締結し、自動運転およびADAS向け高品質車載カメラの共同開発・製造・販売を開始します。製品は2022年より市場投入を予定しており、両社の連携によりスマートモビリティ技術の社会実装を加速させます。
Tier IVは、世界初のオープンソース自動運転ソフトウェア「Autoware」(※1)の開発企業であり、自動運転技術の普及とスマート交通の実現に取り組んでいます。一方、Ability Enterpriseは1965年創業の台湾を代表するカメラODMメーカーであり、2018年より車載映像分野に本格参入し、複数のTier1企業と協業しながら製品開発を推進しています。
両社はこれまでも協力関係にあり、共同開発した高性能車載カメラはTier IVの自動運転テスト車両に採用され、物体認識および画像処理性能の高さが評価され、Tier IVの標準装備の一部となっています。今後は、自動運転およびADAS分野のみならず、ロボティクスやセキュリティ用途などへの展開も見込まれています。
両社は、AIおよびADAS技術の進化に伴い、高精度かつ信頼性の高い車載カメラの需要が急増していることを背景に、今回の提携を通じて、AutowareプラットフォームとAbility Enterpriseの高度な映像統合製造技術を組み合わせることで、Autowareユーザーおよびスマート交通業界全体に向けたトータルソリューションの提供を目指します。
今後OEM量産レベルでの製品化を目標に、製品設計、試験、量産計画を継続的に最適化し、従来の自動車業界におけるサプライチェーンの枠を超えたオープンソース型の自動運転技術の普及を共に推進していきます。
用語解説 :
Autoware (※1)
Autowareは、LinuxおよびROSを基盤としたオープンソースの自動運転ソフトウェアです。
(AutowareはAutoware Foundationの登録商標です)
所在地:日本 愛知県名古屋市
設立:2015年12月
ウェブサイト:https://www.tier4.jp
事業内容:
自動運転技術に関する教育事業
サブスクリプション型の自動運転EVの提供
自動運転EVを活用した無人配送・旅客輸送サービス
所在地:台湾 新北市新莊区中環路三段200号
設立:1965年(創業者:董炯熙氏)
上場:1995年 台湾証券取引所上場
ウェブサイト:https://www.abilitycorp.com.tw
事業内容:
光学・機構・電子の統合による映像機器製造
映像応用製品の開発・製造
エッジAI・スマートアプリケーション製品(車載カメラ、監視カメラ等)
光学部品の研究開発および製造